2014/12/24

人工知能を用いた”イノベーションのイノベーション”システムについて(第1の報告書)



ちょうどこれ書いてるのはあと数日で2014年が終わるっつうタイミング。
今年1年を振り返るなら、一言「ずっと、いまが西暦何年なのかよくわからない1年だった」という感じ。

原因はいくつかある、まずは僕が関わってるastamuse.com
4月あたりにアイデアの種が生まれた「課題解決型プラットフォーム」の構想を実現するため、サイト企画のディレクションをやりつつ物凄い勢いで本を読み漁った。
マルクスの資本論、シュンペーターなどの古典から始まって、世界中のあらゆる市場分析や報告書、未来予測、シンギュラリティ、オープンイノベーション、チェスブロウ、テクノロジー、2050年の世界、2100年の世界。

コンテンツを作成しカテゴライズを社内で議論しながら、僕は確実に生まれてから初めてと断言できるハイペースでとんでもない量の文献を読み、気がついたら今ってそもそも西暦何年なのかわからなくなっていた。

9月にサイトのリニューアルをしたのだが、(江口くんありがとう、君の協力と社内で数回実施したワークショップなくして実現は無かったと言い切れる)
色いろ読み漁って考えて、読み漁って考えて、いろんな人と激論を交わし、
自然に芽生えてきた「どの本もこの本もまだ見てないもん(未来)についてビクビクしやがってこの●●野郎共が」
と自然にたどり着いた感情の破片みたいな言葉をトップページに載せた。「未来は予測するものではなく、自ら関わって創る」

WIRED創刊編集長のケヴィン・ケリーが「テクニウム」なんつう本まで出しやがった
読み始めて最初の数10ページでホモサピエンスの歴史を語り「人類における最初のシンギュラリティは”言語の獲得”だった」とか言いやがる
江口くんが教えてくれた来日イベント行ってみたら、ノリノリで本にサインとかしてやがった
そん時の様子はこのエントリーにまとめてある。

■600年ぶりの事業
もうひとつは児玉さんだ。いま見返してみると久しぶりに会って六本木でメシを食ったのが今年の3月18日だったらしい。

なんでそんなに正確な日付が言えるかって言うと、児玉さんがこうやって俺と数時間話した内容を整理しわかりやすく翌日ブログで公開したからだ。

数時間濃い激論を交わした中でひとつ印象的だったことを挙げるならいまの状況を中世から近代に移行した時代になぞらえて、いまの仕組み、近代の仕組みのどこに軋轢が生じ、もはや不可逆に進むか、そしてその先の話をしたことだ。

ルネサンスという800年前に生じた領域横断性とイノベーションとボトムアップのお手本みたいなムーヴメントは、グーテンベルクが活版印刷というイノベーションを用いてこの世の知の仕組みを劇的に変え、中世から近代へと時代そのものをアップデートしてしまったこと、いま動き出そうとしている「何か」とこの時代の諸々とのトンデモない近似性について。

この一晩で僕らは時間軸で言えば600年分を行き来した。

■台風の日の夜にいきなり連絡してきた男
極めつけであり、決定的だったのは、東窪くんだ。
よくよく考えてみたら東窪くん自体4年前に児玉さんから紹介されたんだ。

(やっとここからブログタイトルに関係のある話が始まります)

4年前、「僕の知り合いの中でも一番変で面白いやつが遊びに来る、波多野さん絶対面白がりそうだから紹介するよ。」

ここからつかず離れず不思議な交流を東窪くんと重ね、
今年の10月13日、3連休の最終日で東京を台風が直撃してた夜。

2年ぶりくらいに、唐突に東窪くんからtwitterのDMをもらった。

「信じられないことに、色々事情があって、ぼくいま暇になったんだよね」
「絶対ウソでしょwww」
「ほんとほんと。世界一周フラフラするか、どこかで面白いプロジェクトに参加するか迷ってる。アスタミューゼって面白い?」
「世界一周より楽しいかどうかしらねえけど、国内でうちより面白いところは、無い。東窪くんが来たらそれが100倍に増幅される。」
「おおーw」
(※以下2時間位にわたって30往復くらいやりとりしたんだけど省略する)


こっからはもうあっというまだった。


↑上記のDMをやりとりした1週間後、うちのboardメンバーと東窪くんと僕は虎ノ門ヒルズのそばにあるカフェで食事をしながらいろんな話をした。

(本当に”いろんな話”だった。たった3時間のあいだに人工知能と親鸞とスティーブ・ジョブズとバルトークとでんぱ組incと都市計画とメディアアートと原子核とキャピタルゲインについて語る打ち合わせを、あなたはしたことがありますか?)

その1週間後、東窪は俺の隣の席にいた。属人的で一部の天才のひらめきと運によって司られてる「イノベーション」を【システム化】し【世界中に流通させる】挑戦だ。

プロジェクトがはじまって1周間くらいたった頃、東窪くんがtumblrにポストしたのがこの文章。
【人工知能は狂う】

ここで彼が書いてる
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We are hiring
アスタミューゼで人工知能やってる(and we’re hiring。あなたが人類の発展に関わる世界で一番重要な仕事に貢献したければ是非。グーグルの最先端部門の10歩先を行っています)。
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この部分、いま僕はこのブログを書きながら改めて読みなおして、熟慮に熟慮を重ねた結果慎重に言わせてもらうけど、上記はなんの誇張もない、事象を正確に捉えた表現だと言わざるを得ない。


”あなたが人類の発展に関わる世界で一番重要な仕事に貢献したければ”


この2ヶ月間、僕と東窪と社内で声をかけた一部のメンバーの間でプロジェクトを進行しながら
僕らは何度か「いま話し合ってるこれは、人類を背負っている。意思決定や方向性を誤ってはいけない」という気持ちになりながら
いまもそれは毎日続いてる。


2015年も、しばらく続くと思う。


”あなたが人類の発展に関わる、世界で一番重要な仕事に貢献したければ是非”

僕らはプロジェクトを進行しながら人類を背負い、この状況はしばらく続く。

”あなたが人類の発展に関わる、世界で一番重要な仕事に貢献したければ是非”


東窪くんからtwitteerのDMが届いてから2ヶ月、彼が俺の隣の席に座り始めてから1ヶ月、先週のある日。
僕らは社内でこのプロジェクトの中間報告を終えた。

現時点での僕らの結論は「人工知能を用いた”イノベーションのイノベーション”システムは実現可能である
そして、実現に必要な仮説とプロセスも見えた。

■あなたは何かの天才だ、そして未来に関わる選択肢を既に有している
このブログエントリーは単なる「ぼく最近こんなことやってまーす」という報告じゃあない。そんなもん現時点で必要ないし誰も興味ないだろう。


このブログエントリーの主人公はあなただ。僕はあなたに読んでほしくてこの文章を書いている。


ここまで読んでいるあなたが、既に何か”得も言われぬ”感情やイメージを抱いてしまっているとしたら。


このブログを読んでいる、エンジニアのあなたへ、
自分の書いたコードやアルゴリズムが、何かのサービスやサーバーを動かすのではなく「人類の発展の仕組み」や「次の時代の仕組み」を創るコードになるとしたら。

いくつか、リンクを貼っておく。まあ気軽に読んで欲しい。
http://toukubo.com/post/105523856561
http://toukubo.com/post/105455211261/perineuronal-net-wikipedia-the-free
http://toukubo.com/post/105435864606
http://toukubo.com/post/105086289626/untitled
http://toukubo.com/post/104835135511
http://toukubo.com/post/104708891906
http://toukubo.com/post/104661626546/id

このブログを読んでいる、デザインの心得があるあなたへ。
いま世の中に無いものをデザインする、という「問い」について自分のデザインがどう答えを出せるのか。
イギリスで産業革命が起きた後、世界ではじめて「蒸気機関」の仕組みをデザインした人がいました。
活版印刷の仕組みが成立したあと、世界ではじめて「本の装丁」を仕事にしはじめた人がいました。
何か新しいものをどう世界中に伝えるかという最も重要な問いに、デザインで答えを提示する。


このブログを読んでる、マーケティングとかコピーライティングとかの心得があるあなたへ。
僕はいま、このプロジェクトをなんとネーミングしていいか、どんなキャッチコピーやタグラインやウリ文句を名づけていいのか、今日現在答えを出せずにいる。

なぜか?理由はひとつ。”新しい”からだ。

「本当に新しいものは、最初必ず”古い言葉”で語られる」
不用意な古い言葉で語りたくなくて、いまのところ答えを出していない。

競合とかブルーオーシャンとかバリュープロポジションとかキャズムとかそういう小手先ワードはどうでもいい、地球とかいう小さい星に留まらず宇宙の広さと未来という時間軸に対して影響を与える、本当に新しいものをどう世の中にコミュニケーションさせていくか。
これはもう時代の名付け親になる話だ。どう?興味ある?


このブログを読んでいる、いま自分はエンジニアでもデザインでもマーケティングでも何でもない、
キャリアを積んでいないから自分が何者なのかも人に現状うまく説明できないと思っているあなたへ。
羨ましい、あなたは↑上に書いたエンジニアとかデザインとかマーケティングとかの人達よりも何倍も幸運だ。

いまからスタートでキャリア?とかいうのを積んでいくんなら、どうせなら未来に関わる次の時代に関わる、いまの時点で概念やネーミングもはっきりしない”なにか”を積んでいくってのはどうだろう。

エンジニアでもデザインでもマーケティングでもITでもない人たちにも言いたいことがある、今日既に領域横断性は時代に必要不可欠なキーワードだ。
天才的なカフェの店長、天才的なカスタマーサポートのお姉さん、天才的なタクシー運転手、ライター、政治家、営業マン、コンビニ店員、僧侶、数学者、パタンナー、応用物理学者、ミュージシャン、看護士、キャバ嬢、美容師、投資家、、、、、、、
イノベーションには思いもよらない市場の統合性が必要であり、あなただけが知るノウハウは次の時代を創るために必要だ。
スティーブ・ジョブズが大学でカリグラフィに没頭したことで、Macを創るときにGUIの「ドットバイドット」に繋がり、世界で最もきれいで革新的なフォントが生み出された話とか、もういちいち必要無いよね?


”今のところ”人の寿命というのはだいたい80年くらい。
人類の歴史にはトンデモなく停滞していた時期と、激流のように動いた時期がある。
いつの時代に生まれ、生きるかはもう運みたいなもんだ。

残念ながら、僕やあなたが明日をどう生きようが、これを読んでいるほとんどの人が生きている間に、数年後に僕らはシンギュラリティを迎えその激流を目の当たりにする、人工知能は飛躍的な進化を遂げる。
激流を1人で作り出したり、1人で抗ったりはできない。

しつこいけどもう一度。

”あなたが人類の発展に関わる、世界で一番重要な仕事に貢献したければ”

僕らのアジトは、世界で最も大きな都市で世界で最も極東の、
東京の大手町駅・東京駅から徒歩数分の場所にある。
いつでもふらっと遊びに来るのを歓迎している。

この間も、前職のCEOとたまたまビルの地下1階のタリーズコーヒーでばったり会って、そのままオフィスで30分位意見交換した。

いきなり行くのはちょっと、、、、ってことなら僕のtwitterにメンションを送ったり、メールを送ってくれても構わない。
もちろん他薦だって構わない。
いるよね?周りにこいつは物凄く重要なことに取り組むべきだって思える友人や知人。


このブログを書いてる僕が、年齢とかいままでのキャリアとか将来への不安とか年収とかやりがいとかそういう「2番目以下でそこそこ大事そうなもの」を全部すっ飛ばして
いま毎日何を考えているかって言うと、

「21世紀も15年経ってんだ、いい加減人類の発展に関わる一番重要なことをやる。それ以外は1ミリもやらん。」
1%以上共感できちゃった人、残念でしたあなたは未来に描かれる世界に対してもう僕らと共犯関係にある、一度僕らと握手くらいは交わす必要がある。

連絡待ってます。

※タイトルにもつけたとおり、これはたぶん第1の報告書という位置づけ。
次はいつかな、年明けちょっと経ったあたりかな。
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・2015年1月31日追記
この人工知能プロジェクトでインターンの募集を開始
そのことを中心にブログをしました。
http://zrnnhtb.blogspot.jp/2015/01/2.html

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