2015/09/14

自分をモジュール化する、っていう働き方について



ベンチャーとかスタートアップ界隈だと、起業したとかフリーランスになりましたとか。もはや珍しくもない感じだけど
それ以外の業界でも、必ずしも企業に雇用される働き方じゃない選択肢が増えたなって思う。

クラウドワークスみたいなクラウドソーシングの仕組みの発展もそうだし、
結構お堅い感じに思われてた業界でも、それなりに経験とスキルを積んだ人がその後独立するケースをよく見る。
人材業界、コンサル業界、制作会社、マーケティング、プログラマー。

一方、僕はこの会社に所属し、勤務する「会社員」という立場ですが、
大企業が副業OKにしはじめたり、在宅勤務・リモートワークOKな会社も増えてきて、
・企業に所屬から毎日同じ職場
・フリーランスだから自由な時間と働く場所
みたいな単純な二択でも無くなってきた。


■ちょっとしたご報告

んで、本題入る前に書いておかないと忘れる気がするので、
ここでちょっとしたご報告なんですが、ぼく最近やることを1つ増やしたんです。

クラウドファンディング展開中(※ぜひご支援を!)の低価格ホームセキュリティ製品のプロジェクト

このプロジェクトのマーケティング中心にいろいろお手伝いしてます。
といっても、いままでどおりこちらの会社にも所属し週5日働いてます。

簡単に言うと、空き時間で新しいこと始めたという。
元々うちの会社は原則副業禁止なのですが、後述するメリットなどもあり、経営陣がGOサインを出してくれたんです。
色々なことに前例がないベンチャー企業ではあるものの、原則的なルールがある中で決断してくれた経営陣に感謝してます。

で、プチ報告はこれくらいにして、本題の「自分をモジュール化すること」の話に繋げます。

僕が彼らのプロジェクトに合流した理由というのは、
「簡単に言うと空き時間活用」と書きましたが、別にお金目的では無いです。
最初のきっかけは、プロジェクトの中心人物に旧知の知人がいて、そいつから
「YOU、手伝わない?」って言われたからなんだけど

決め手は、ちょうど声をかけられた時に僕が考えていたことを実践するのにいい機会だと思ったからです。
それがこのブログのタイトルに付けた「自分のモジュール化」で、このプロジェクトに参画することでそれを試せるなと。

物事にはタイミングというものがあって、
それはなんとなく肌感覚で
「あ、来たな」「ああ、これ今ってことだな」と思ったら深く考えずさっと動くことが大事だと思っているので今回もそうしました。

ここでいう「モジュール化」の説明するのに、
これ偶然なんですが、先日公開された記事が引用しやすいなと。
「貼るだけホームセキュリティ」のSecualが実践するマイクロタスキングは、スタートアップの採用難を解消するか【連載:NEOジェネ!】
http://engineer.typemag.jp/article/secual_neo
ここでは、エンジニア中心のプロジェクト推進の手法として、タスクを徹底的に細かく砕く「マイクロタスキング」という話が展開されてるんですが、これ非エンジニアな人にも通ずるなと思ってるんです。


■僕もあなたも複数のモジュールで構成されている


例えば。
自分ができることや既に持ってるもの、を箇条書きにしてみてください。
スキルだけでなく、得意なことや苦にならないことや自分のバックボーンとか。

・エクセルの集計とかが早くて得意。長時間やってても平気、とか
・ソフトさえあれば簡単な画像加工ができる、とか
・細かい性格なので、チーム内で誰かがタスクを忘れた時に指摘できる、とか
・以前の職場で業務上のつきあいがあったので◯◯分野の研究をしてる人とのつきあいがある、とか
・親父が行政に勤めてるから、自治体とか地方自治について自然と知ってることが多い、とか
・移動が楽しいから、誘われたらいろんなとこにフットワーク軽く顔出す、とか
・よくわからないけど、なんか同年代のやつより知り合いが多い、とか

なんかこういうの。

書き出してみると、大半の人が「2種類以上」何かしら書き出せるはず。
この書きだした「1行単位」の「自分の特性」を「自分の内側に搭載されているモジュール」だと捉える。

そのモジュールを組み込むことが出来る場で、フレキシブルに活用する。という考え方。

で、一方普段のお仕事ですが。
恐らく大半の人が「自分の持つモジュールを全てフル稼働させて業務に勤しんで」いる状態には無いと思います。

むしろ、忙しければ忙しいほど、「どこか1種類のモジュール」のみフル稼働させて、あとは休んでる状態、なんじゃないだろうか。

それって、もったいない無いというか、もっと適切なサイズに砕いたらどうなるのかなと。

自分をマシンに置き換え、アウトプット(出力)を捉えてみると、
特定のボタンや部位だけがギュンギュン動いてるけど、別の部位はずーっと休んでる、

購入して5年経つテレビのリモコンに、一度も押したこと無いボタンってあるじゃないですか。あんな状態。
外部刺激による受信(インプット)も似てて、特定の何かに忙殺されていると、
本当はアンテナ張っておきたい領域のことにいつの間にか疎くなって、まずいなーって思ったりするじゃないですか。

周りのフリーランスで仕事してる人、特に非エンジニアな人と近況を話し合ってたりすると
記事を書いたり、サービスのコンセプトを思案したり、必要な人を周囲から巻き込んだり、同時並行で異分野なプロジェクトに参加してたりして、
「うまく自分の中にあるモジュールを活用してんなー」と思ったりする。

そうやって色んなとこに顔を出し、色々なことに参画し、それがまた次のモジュールを生成する、最初はライターとしてウェブメディアに文章書くだけだった人が、取材を通じて特定分野の人と繋がり、今度はそっちでイベント運営に関わり、すると紙媒体からオファーが来て、今まで扱ったこと無い題材に取り組み、その取材を通じ新たな知見を得て、、、
の繰り返しで、5年前に知り合った時と比べてモジュールのバリエーションが全然多様になった。みたいな人。というかこれ江口くんのことだな



■これは個人の働き方の話をしてるわけではなく、大げさにいうと社会における実験みたいな感じ

ぼくは、こういう感じの循環システムみたいなものを、「会社員でありながら」実践してみたかった。
フリーランスであれば、一度に複数のプロジェクトに参画したり、プロジェクトごとに求められる役割が変わるのはよくある話ですよね。

1企業に所属しながら、
自分の持つモジュールの活用度を高めて、
別のプロジェクト(要は副業)で得た知見がまた勤める企業側に還元されていく

むしろ、「これ」と「これ」の2つをやってます、という【複合】が、
仕事を1本に絞った時よりも、遥かにどちらのプロジェクトに対しても何かしら良いメリットを生み出す。という


えーとつらつら文章書いてますけど、ぼく別に【個人の働き方】の問題提起や近況報告をしたいわけではないんですよ。

この「個人」という存在を更に適切な単位に砕いて
「モジュール化する」という手法が増えたほうが
社会的な利益というか、
簡単に言うとイノベーションが起きたり市場の創出に繋がると思ってます。

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※ブログの途中ですが、ここから突如堅い話を展開しますので、

ここで一息つくために、ブログ筆者による

「最近テレビを見ていて、異様に気になること」

をご覧ください

↓ ↓ ↓ ↓
「なんかー、最近の多部未華子さー、めっちゃ色っぽくない?なにあれ?すげえな!」

以上です。それでは残りの文章をお楽しみ下さい
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ここから展開する話は、色々な事象を観察した上で
「ぼくのなかにふわっと存在する仮説」なんですが

既存の単位って、ここまで社会が成熟してしまうと
「ちょっと色々と大きすぎる」と思っていて

時間、人材、会社の意思決定、技術や権利、ビジネスモデル、、、、
もうあと一段階砕いて「モジュール化」したほうが色んな局面で正しくフィットするなと。

これは前述のエンジニアTYPEの記事で、語られているエンジニアのチーム組成の発想に近いです。



■おいしく食べるなら、無理やり口に押しこむんじゃなくて、ちょうどいいサイズにカットしようか

既存のサイズが大きすぎてフィットしないものって、見渡すと世の中のニュースになってるものもある。

例えば、企業同士が業務提携しましたとか、国や行政が新しい仕組みを取り入れようとする時とかに、あまりその後の展開がうまくいかない、少なくとも提携した時にお互いが描いてたプラスのイメージには至ってない、みたいな話って

双方の意思決定とか、その裏側にある懸案事項とかが
「融合させようとした時に大きすぎるからうまくハマらない」
ってケースが結構ある気がしてます。

互いの強みを持ち寄って、、、って最初は言うんだけど、
適切なサイズに砕いてないからパズルのピースを嵌めようとすると角が当たって入らない。
みたいな。

「大きいもの」
(大企業とか、国とか、大規模な研究機関とか、世界的な投資会社とか、500万人以上が暮らしてる都市とか)

を「大きいもの」(大企業とか、国とか、大規模なああもう以下同文)

と融合させ、発展的な何かを生み出す時、
パズルのピースが嵌らなくてダメでしたー!じゃなくて、
どうにか実現に持ってくには

大きなビジョンを持ったカリスマ人物も、
大きな意思決定や執念のような実行力も大事なんだけど
それを支える機構・原理の部分は、実は現状よりも小さい単位で結合されてるんじゃないかな、と思うのです。

マシンに組み込まれている小さなパーツやモジュールは、
一応2015年現在において、役割を果たすだけで自ら思考しないんだけど
(10年後は知らん。あーこの話がこの文章の中で実は一番やべえな)

このモジュール部分が機械じゃなくて人間である場合、
パーツ自体が思考して相互関与し、うまく大きなマシンを駆動させるための役割を果たすことができる。
これを実現するためには、仕組み的な話も前提にあって、

・プロジェクト管理における細かいタスクのチケット駆動型とか
・関与する人たちがリモートワークで個々の役割を果たす素養とか
 (secualプロジェクトはほぼ全てリモートのやりとりです。)
・参加してる人たちが当事者意識を自然と持つ仕組みとか
・それを実践できる契約形態や意思決定

まあいろいろあるんだけど

サッカーの本田じゃないけど、まずは個なんだよな。
フリーランスなのか会社勤めなのか学生なのか海外在住なのか、とかどうでもよくて機会が来た時に実践する気が本当にあるのか、とか

面白い話があった時に、提示する契約形態や、提供できる話やノウハウ、自分に負担を掛けないバランスの取り方、が出来るのか出来ないのか。


社会が未成熟な段階では、
基本的にマクロのグラフは右肩上がり、もしくは伸びしろのある状態なので「昨日までうまくいってたやり方」を今日上手に実践する、という方法でやれるんだけど


社会が成熟して、成長曲線が頭打ちになった時、
昨日までうまくいってたやり方の中から
「そのままでは今日以降もう使えないもの」と
「その中から本質的な原理だけ抜き出して、一見形を変えて今日以降も活用するもの」
をうまく分類したり、


仮説検証とかPDCAサイクルとか呼ばれてるものも
「思ったサイズよりもう一段階」砕いて、
スピード早くプロセスを進ませるやり方とか(これ、リーンって呼ばれてる手法なのかも)

そういうのを考えながら、とりあえずsecualもアスタミューゼもどちらも未来に対して重要なポイントを突こうとしてるプロジェクトなので、
うまく自分をモジュール化しながらやってこうと思います。

なので、これからもみなさまよろしくお願いします。
あと多部未華子マジでなんであんなに色っぽくなったのか誰かおしえて下さい。


以上